5000年以上前にインドで発祥し、現在も継承されている伝統医学『アーユルヴェーダ』。
今回は、女性特有の不調を整えるのに役立つ『アーユルヴェーダ』の考え方をご紹介します。
出典:stock.adobe.com
『アーユルヴェーダ』とは
インド・スリランカ発祥の『アーユルヴェーダ』は、サンスクリット語のAyus(アーユス / 生命)とVeda(ヴェーダ / 科学)を組み合わせ、“生命科学”を意味する伝統医療。
出典:stock.adobe.com
世界最古の伝統医学として知られる『アーユルヴェーダ』は、「ドーシャ」のバランスを整えることで健やかな状態を維持する生活健康法として受け継がれてきました。
「ドーシャ」とは、人間の心と体の基本となる生命エネルギーを指し、以下の3つの要素から構成されます。
出典:stock.adobe.com
・ヴァータ :
「風」のエネルギー。活発で行動的。
・ピッタ :
「火」のエネルギー。情熱的でエネルギッシュ。
・カパ :
「水」のエネルギー。おおらかで穏やか。
『アーユルヴェーダ』では、この3つの「ドーシャ」の不調が生じた時に、体質ごとに対処法が異なるとされています。
女性特有の症状との関係性
女性特有の症状は、「ドーシャ」の中でも、「ヴァータ」というエネルギーと深く関係しており、生理や出産など、下向きの流れに関するエネルギー「アパーナヴァータ」が乱れることより、不調が起こると考えられています。
出典:stock.adobe.com
生理は女性の身体に組み込まれた重要な浄化のプロセス。
ストレスや不規則な生活によってエネルギーの流れが「アパーナヴァータ(下向き)」になると、ヴァータが乱れやすくなり、結果として生理不順や生理痛を引き起こします。
出典:stock.adobe.com
ここからは、『アーユルヴェーダ』の体質診断で自分の“ドーシャ体質”をチェックしてみましょう。
“ドーシャ体質”を知ろう
ほとんどの人は以下3つ全ての「ドーシャ」を持ち、その中で優勢なものの特徴が外見や思考、行動に現れると考える『アーユルヴェーダ』。
したがって、以下の中で該当する数の最も多いものが自分の“ドーシャ体質”になります。
出典:stock.adobe.com
ヴァータタイプ
出典:stock.adobe.com
身体的特徴
・華奢で痩せ型
・小麦肌
・肌や髪が乾燥している
・手足が冷えがち
・筋肉や皮下脂肪が少ない
気質的特徴
・楽観的で、直感的に動くことが多い
・社交的で、新しい環境に馴染むのが早い
・好奇心が強く、想像力が豊か
・安定することを嫌い、飽きっぽい
・好き嫌いが激しい
・理解力は早いが忘れっぽい
・ストレスや緊張に対する耐性が弱い
生理的特徴
・声が低い、かすれ声
・食欲にムラが出やすい
・寝つきが悪く、夢をよく見る
・早口でおしゃべり
・スタミナがなく疲れやすい
ピッタタイプ
出典:stock.adobe.com
身体的特徴
・中肉中背の標準体型
・そばかすやほくろが多い
・髪が細く柔らかい
気質的特徴
・知的で情熱的
・チャレンジ精神が旺盛
・洞察力に富み、リーダーシップが取れる
・面倒見が良いが、支配欲がある
・自己主張が強く攻撃的になりやすい
・ブランド思考が強い
・完璧主義でプライドが高い
生理的特徴
・食欲が旺盛
・体温が高めで汗をかきやすい
・傷が化膿しやすい
・炎症や吹き出物が出やすい
カパタイプ
出典:stock.adobe.com
身体的特徴
・体格が良く、グラマー
・太りやすい
・肌質はしっとりなめらかで色白
・髪に艶がある
気質的特徴
・おっとりとして温和
・おおらかで愛情深い
・持久力や忍耐力がある
・執着心が強く抱え込みやすい
生理的特徴
・高く甘い声
・動作や話し方はゆっくり
・消化力が弱い
・眠りが深く長い
いかがでしたでしょうか。
次回は、月の流れに沿った『アーユルヴェーダ』的過ごし方を紹介します。