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“『ヒト』と『ミライ』が化ける、新しい技術開発センター” 開設記者発表会 

太陽ホールディングス株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:佐藤英志)の子会社でエレクトロニクス事業を担う太陽インキ製造株式会社(本社:埼玉県嵐山町、代表取締役社長:峰岸昌司)は、2024年4月24日、太陽ホールディングス嵐山事業所内に技術開発センターを開設しました。本記事では、その記者発表会の内容についてお届けします。

主催者挨拶並びに施設概要について

記者発表会に先立ち、太陽ホールディングス株式会社 佐藤英志 代表取締役社長により、主催者挨拶が行われ、続いて施設概要について説明がありました。

太陽ホールディングスグループ初の技術開発センターとなる本施設は、地上6階建て、1階〜3階はラボエリア、4階〜6階はオフィスエリアに分かれていて、知的生産性の向上とコミュニケーションを活発化させる構造となっています。本施設は、新規事業・製品開発に繋がる最先端設備と新規設備を導入し、「ヒトづくり」を通じて、楽しい社会を実現することを目的とし、エレクトロニクス事業における需要と社員の増加を背景に開設されました。

施設名は、社内公募を行い、応募総数177件の中から、『InnoValley(イノヴァリー)』と決定。『InnoValley』は、革新の渓谷を意味する造語で、”Inno”はInnovation<革新>の略であり、”Valley”<渓谷>は施設所在地と施設内特徴にも係る嵐山渓谷を意味しています。

 

太陽インキ製造の戦略について

続いて、太陽インキ製造株式会社 峰岸昌司 代表取締役社長より、事業や施設詳細、今後の展望について説明がありました。

太陽インキ製造は、あらゆる電子機器に欠かせない、ソルダーレジスト(SR)*の世界No.1メーカーです。主力である、ソルダーレジストの顧客基盤を強化することで、継続的な新製品上市の迅速化や、既存技術の用途展開、新規事業開発の創出を行うことが可能となります。

*ソルダーレジスト(SR):様々な電子機器部品を搭載したPCBの表面を覆い、回路パターンを保護する絶縁膜となるインキのこと

本施設は、太陽ホールディングスグループ共通の価値観「太陽バリュー」を踏まえ設計され、低層フロアと高層フロアの異なる環境を行き来することで、社員のポテンシャルを最大限に引き出すことを目的としています。施設の構造については以下の通りです。

1階 LABORATORY AREA : ラボエリア
2階 LABORATORY AREA : ラボエリア / INSPRATION AREA : 展示スペース
3階 SPACE FOR THE FUTURE : 未実装エリア
4階 WORK AREA : 固定席エリア
5階 ABW AREA : ABW*エリア
6階 ABW AREA with visitor : ABW(協働)エリア

*ABW:Activity Based Workingの略。その時々の仕事の内容に合わせて、働く場所を自由に選択する働き方

 

かつてモノづくり大国と言われてきた日本は、今、製造業離れや、人材不足により危機に瀕しています。今後の展望として、太陽インキ製造は、ソルダーレジストのリーディングカンパニーとして、技術開発センターのInnoValleyが、世界での競争力を高め、日本のモノづくりや製造業を元気できるように貢献していきたいと考えています。

 

InnoValleyの建築概要について

InnoValleyは、建築計画全体の設計・施工を大成建設が、オフィスエリアの設計・施工をDRAFT Inc.が担当し、協働体制により完成しました。大成建設株式会社 設計本部建築設計第二部長 杉江大典氏より、建築計画の概要について説明がありました。

周辺の自然と調和するアースカラーのルーバーで覆われた1階〜3階のラボエリアは、温度や湿度、明るさを実験室に合わせ、最適な環境を作り上げています。それにより、実験の正確性、迅速性の実現が可能となり、太陽バリューの”誠実” “スピード” を体現しています。さらに、フレキシビリティを重視し、建設可能な範囲で最大の広さを取り、内部になるべく柱が出ないように設計し、実験の自由度を向上させることに成功しました。また、メカニカルバルコニーを設置することで、将来、一部改修工事が発生した場合においても、その改修工事以外の部分で実験を続けることが可能です。

4階〜6階のオフィスエリアは、ガラスのスクリーンで覆い、明るく開放的なオフィス環境を作り上げ、太陽バリューの”コミュニケーション” “楽しさ”を体現しています。ダイナミックに跳ね出したガラスは、未来に向かって動き出している様子を象徴するようなデザインとなっています。階下に広がる森林や田園風景、桜並木を見ることができ、これまでにない方法で自然を享受できる眺望になっています。また、中央の吹き抜けは、嵐山渓谷をモチーフとして取り入れました。ここで働くみなさんは、休憩したり、景観を眺めたりしながら、知的生産性の向上を図る働き方が可能となります。

エントランスは、有名な左官職人である久住有生氏による左官壁、武蔵嵐山の自然が織りなす静寂な空間を演出する木製ルーバー、地元の手漉き和紙職人 谷野裕子氏による小川和紙のオブジェを配置し、全て武蔵嵐山のアイデンティティを表現しています。

オフィスエリアの詳細について

DRAFT Inc. シニアディレクター 中村嶺介氏より、オフィスエリアの詳細が語られました。

オフィスエリアのコンセプトは、「嵐山から世界へ。世界から嵐山へ。太陽インキ製造らしい世界に一つの技術開発センター」です。嵐山という場所と技術開発センター、その相乗効果によって生み出された世界に通用するオンリーワンの施設を作っていきたいという思いが込められています。

設計デザイン/DRAFT Inc.

インテリアは、「自然の力で形成された嵐山に立地するということ。」からデザインを紐解いています。自然の力で形成されるこの地域において、目立ちすぎることなく調和することを考えながらデザインしました。雄大で豊かな大地や槻川の有機的な曲線をイメージしたものを随所に散りばめつつ、雰囲気としては、しっかりと自然を感じさせるようなアースカラーをベースに作らせていただきました。

記者発表会終了後には、フォトセッションや施設ツアーが行われました。技術開発センターInnoValley を起点にして、世界へ飛び立っていく未来がやってくるのがとても楽しみですね!

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