引っ越し初期費用が払えない時の対処法には、行政の補助金やクレジットカードでの分割払いなど様々あります。
引っ越し初期費用は家賃の5〜6倍かかることも多く、急に引越しが決まった場合にはお金の問題が深刻になるでしょう。
この記事では、引っ越し初期費用の後払いはできるのかや一定期間無料でお金を借りられる方法なども紹介しているので、読んでみてください。
- 引っ越し初期費用の内訳と相場
- 引っ越し初期費用が払えない時の対処法
- 初期費用を抑えるための具体的な方法
- 初期費用を払う際の注意点
引っ越しにかかる初期費用とは?
引っ越し初期費用とは、新しい賃貸物件に入居する際に支払わなければならない引っ越し代のことです。
引っ越し費用の中でも実際に物件を借りる際の契約費用と引っ越し作業費用の2種類に分けられます。
多くの場合で初期費用は毎月支払う家賃の4〜6倍ほどかかるので、事前準備が必要になるでしょう。
例えば家賃8万円の物件では、初期費用として32万円〜48万円程度を見込んでいてください。
賃貸契約時にかかる主な初期費用
賃貸物件を契約する際には、様々な初期費用が必要となります。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 前家賃
- 保険料
- 鍵交換代
敷金
敷金とは賃貸物件を借りる際に家主に預けておく保証金のことで、相場はおおよそ家賃1〜2ヶ月分です。
退去時には原状回復費用を差し引いた金額が返ってきます。
地域によって敷金の相場は異なっていて、関東では家賃1〜2ヶ月分、関西では0〜1ヶ月分が一般的でしょう。
礼金
礼金とはオーナーへの感謝として支払う「お礼」の意味の初期費用で、家賃1〜2ヶ月分が相場です。
敷金と異って礼金は最後に返還されることはないので、純粋な初期コストといえるでしょう。
最近は礼金不要の物件も増えていて、特に都市部では礼金ゼロ物件を見つけやすくなっています。
初期費用を抑えたい場合は、礼金不要の物件を優先的に探してみてください。
仲介手数料
仲介手数料とは不動産会社に物件を紹介してもらう対価のことで、法律によって定められた上限額は家賃1ヶ月分+消費税です。
物件案内や契約手続きなどの仲介業務に対する対価となります。
不動産会社によっては交渉することで半額や無料になる場合もあるため、不動産会社に話してみてください。
複数物件の同時契約や法人契約の場合は、より交渉の余地が大きくなりますよ。
前家賃
前家賃は入居月と翌月分の家賃を前払いしておく初期費用のことで、契約時に1〜2ヶ月分が必要です。
入居日が月の途中なら日割り計算されることが多いでしょう。
初期費用を少なく抑えるためには、入居日を月初にすることで当月分の日割り家賃を抑えられます。
保険料
賃貸物件の契約の際には、必ず火災保険(借家人賠償責任保険)に加入しなくてはいけません。
一般的に保険料は2年契約で、15,000円〜30,000円程度を想定しておくとよいでしょう。
保険会社やプランは指定される場合と自分で選べる場合があります。
自分で選べる場合は複数の保険会社を比較して安い保険会社と契約することが可能です。
鍵交換代
鍵交換代はセキュリティ確保のため前入居者の鍵を新しくする費用で、15,000円〜25,000円程度です。
鍵の種類や本数によって費用は変動しますが、セキュリティ性の高いキーなら交換費用が高くなる可能性もあるでしょう。
引っ越しの初期費用を払うタイミング
引っ越しの初期費用を払うタイミングは、契約時と入居時の2段階で支払います。
契約時には敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、保険料などを支払って、入居時に鍵交換代や引っ越し業者への支払いが発生することが多いです。
引っ越しの初期費用が払えない時の対処法
引っ越しの初期費用が払えない時の対処法は、主に以下が挙げられます。
- カードローンを利用する
- クレジットカードの分割払いを利用する
- 行政の補助金制度を利用する
- 分割払いが可能か不動産会社に相談する
- 引っ越し日程をずらして短期バイトで資金を稼ぐ
カードローンを利用する
カードローンは審査から融資までのスピードが速く、急な引越しでもすぐにお金を準備できます。
いくつかのカードローン会社なら一定期間無利息でお金を借りられるサービスもあるので、一時的に借りたい人には最適です。
返済計画をしっかり立てて、無理のない金額設定であれば初期費用の支払いに有効でしょう。
銀行のカードローンは金利が低めですが審査に時間がかかる一方、消費者金融は審査が早く即日融資も可能です。
クレジットカードの分割払いを利用する
不動産会社や引っ越し業者がクレジットカードでの分割払いに対応していれば、一度に大きな金額を用意せずに済みます。
リボ払いを利用できるならより月々の負担を軽減できますが、金利が発生するため負債が重ならないように注意しましょう。
利用可能枠も事前に確認し、初期費用に足りなければカード会社に増枠を相談するか複数カードの利用も検討してみてください。
行政の補助金制度を利用する
自治体が提供する補助金や助成金制度を利用することで、初期費用の負担を軽くする方法も検討してみてください。
各地の行政には、特定条件を満たす人を対象に引っ越し費用の一部を補助する制度が存在しています。
特に地方移住促進のための補助金は注目すべきで、首都圏から地方移住することで最大100万円の支援金が受けられる補助金も。
補助金の申請には事前申請かつ条件も設定されているため、早めに情報収集して引っ越すようにしましょう。
分割払いが可能か不動産会社に相談する
不動産会社に直接相談して分割払いの可能性を確認しましょう。
特に学生や初めての一人暮らしでは柔軟に対応してくれるケースもあります。
交渉の際は誠実さと返済計画の明確さを示すことが重要です。
収入証明書類を用意しておくと交渉が有利になります。
引っ越し日程をずらして短期バイトで資金を稼ぐ
時間に余裕があるなら、引っ越し日程を少し送らせて短期バイトで資金を稼ぐ方法も有効です。
短期バイト専門アプリやクラウドソーシングサービスを活用すれば、短期間でも引っ越し初期費用には十分な金額を稼げるでしょう。
引っ越しの初期費用を抑えるための方法
引っ越しの初期費用が払えないという状況を回避するためにも、費用を抑えるための方法を覚えておきましょう。
- 敷金礼金を交渉する
- 繁忙期を避ける
- 複数の引っ越し業者を比較する
- 火災保険は自分で選ぶ
- 荷物が少ない場合は自分で運搬する
- 他の物件を探す
敷金礼金を交渉する
敷金・礼金は不動産会社に交渉することで軽減できる可能性があります。
空室率が高い物件や長期空室の物件ではオーナーが値下げに応じることもあるでしょう。
交渉する際には、「長期入居する」「即決する」などと伝えればより効果的に交渉ができます。
繁忙期を避ける
引っ越しの初期費用を抑えるためには、繁忙期を避けることが重要です。
具体的には、3〜4月の転勤・進学シーズンを避けると物件家賃や引っ越し料金を抑えられます。
特に11〜1月は最も需要が少ないので、初期費用が値引きされていることが多いです。
引っ越し業者も繁忙期よりも2〜3割安くなることもあるので、引っ越しの日程に余裕があれば検討してみてください。
複数の引っ越し業者を比較する
同じ引っ越しの条件でも業者によって料金は大きく変わるので、複数の引っ越し業者から見積もりを取りましょう。
複数の引っ越し業者を比較してくれる一括見積もりサイトも存在しているので、それを利用すれば効率的に料金比較ができます。
見積もり時は荷物量や大型家具があるかどうかなど、条件は詳細に伝えることが重要です。
得た見積もりを元に「他社ではこの金額」と伝えれば、値下げ交渉も可能になりますよ。
火災保険は自分で選ぶ
引っ越し時に契約する火災保険は、不動産会社が指定する保険より自分で選ぶ方が安くなる可能性が高いです。
引っ越し初期費用を抑えるためには、一括見積もりサイトで複数社を比較して最安値を探しましょう。
契約期間を1年にすることで、初期費用を半額近くに抑えられることもあります。
ただし、オーナー指定の最低補償条件は満たす必要があるので注意してください。
荷物が少ない場合は自分で運搬する
一人暮らしをしていて家具・家電が少ないという場合は、自力で運搬すれば引っ越し業者代の数万円を節約できます。
レンタカーなどを利用すれば、業者に依頼するよりも大きくコスト削減ができるでしょう。
衣類や本中心ならヤマトの「単身引っ越しパック」などの宅配サービスも検討してみてください。
他の物件を探す
どうしても引っ越し初期費用が払えないという場合は、他の物件を探すことも検討してください。
「敷金礼金ゼロ」「初期費用ゼロ」などの物件を探すことができれば、かなりの費用を抑えられます。
引っ越しの条件は不動産ポータルサイトで検索をすれば簡単に見つけられるでしょう。
魅力的な物件と費用のバランスを考えて引っ越ししてみてくださいね。
引っ越しの初期費用を払う際の注意点
事前確認で後々のトラブルや想定外の出費を防ぐことができます。
引っ越し先の賃貸相場を事前に把握する
地域によって家賃や初期費用の相場は大きく異なるため、予算計画に必須です。
不動産ポータルサイトで希望エリアの相場を調査しましょう。
関東と関西では敷金・礼金の傾向も異なるため、地域の商習慣も確認を。
契約書の隅々まで目を通す
契約書には特約や退去条件なども記載されており、将来的なトラブル防止に重要です。
特に原状回復条項、解約予告期間、更新料について確認が必要です。
クロスの変色や小さな穴など通常使用の劣化は借主負担にならないケースが多いです。
国土交通省ガイドラインを確認する
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で費用負担の基準を理解しておきましょう。
通常使用の損耗は貸主負担、故意・過失による損傷は借主負担と明確に区分されています。
契約書の記載とガイドラインが異なる場合もあるため、知識があれば不当請求から身を守れます。
初期費用の見積書を事前に取得する
すべての費用項目が記載された詳細な見積書で予想外の出費を防ぎましょう。
仲介手数料の上限(家賃1ヶ月分+税)など法的規制も把握しておくと安心です。
「その他諸経費」などあいまいな項目があれば具体的内容を確認してください。
引っ越し初期費用が払えないなら一時的にカードローンの利用も検討する
引っ越し初期費用が払えない場合、一時的な資金調達方法としてカードローンの利用を検討することも有効な選択肢です。
カードローンは審査からお金の借り入れまでが比較的速く、急な引越しでお金がない状況でも対応できる便利なツールです。
ただし、返済計画をしっかり立てることが重要ですので、各社の特徴や金利、借入条件を比較検討しましょう。
引っ越し初期費用は一般的に家賃の4〜6倍程度かかるため、家賃8万円の物件では30万円以上の初期費用が必要となります。
このような高額な資金を一度に用意するのは難しい場合も多いでしょう。
そんな時に、カードローンは一時的な資金繰りの解決策となりえますね。
プロミス
項目 | 内容 |
---|---|
金利 | 年4.5%~17.8% |
審査時間 | 最短3分 |
特典 | 最大30日間無利息サービス |
プロミスは、SMBCグループの消費者金融で、初めての利用でも最短30分での審査回答が特徴です。
引っ越し初期費用が払えない場合でも、急な資金需要に対応できるスピード感があります。
また、初回利用に限り30日間無利息サービスを提供しているため、短期間で返済できる見込みがある場合は特に有利ですね。
プロミスの大きな利点は、審査のスピードと初回の無利息期間です。
急な引っ越しでお金がない状況では、この迅速な対応が非常に役立ちます。
また、インターネットや電話での申し込みが24時間可能なので、仕事が忙しい方でも利用しやすいでしょう。
返済方法も複数用意されており、自分のライフスタイルに合わせた返済計画を立てることができます。
アイフル
項目 | 内容 |
---|---|
金利 | 年3.0%~18.0% |
審査時間 | 最短18時間 |
特典 | 最大30日間無利息サービス |
アイフルも引っ越し初期費用が払えない場合に検討したい大手消費者金融の一つです。
審査の速さと独自のサービスが特徴で、最短18分での融資が可能な場合もあります。
プロミスと同様に初回限定の無利息サービスがあり、最大30日間の無利息期間を提供していますね。
アイフルの強みは、比較的幅広い借入限度額と柔軟な審査基準です。
アルバイトやパート収入でも審査に通る可能性があり、安定した収入があれば利用しやすいでしょう。
また、WEBでの申し込みから契約まで来店不要で完結できるため、忙しい引っ越し準備の合間でも手続きが可能ですね。
アイフルでは近年、スマホアプリの機能も充実しており、借入状況や返済予定が一目で確認できます。
JCB CARD LOAN FAITH
項目 | 内容 |
---|---|
金利 | 年2.5%~14.6% |
審査時間 | 最短翌営業日 |
特典 | 実質最大90日間無利息キャンペーン JCBのポイントが貯まる場合あり |
JCB CARD LOAN FAITHは、大手クレジットカード会社JCBが提供するカードローンサービスです。
クレジットカード会社が運営しているため、消費者金融よりも比較的低金利なのが特徴で、引っ越し初期費用が払えない場合でも総返済額を抑えられる可能性があります。
また、JCBのクレジットカードを持っている方は審査が有利になる場合もありますね。
JCB CARD LOAN FAITHの最大の魅力は、消費者金融に比べて低金利である点です。
特に信用力の高い方であれば、年率2.5%からという低金利で借入できる可能性があります。
引っ越し初期費用のような高額な借入の場合、金利の違いは返済総額に大きく影響しますので、長期的な視点で考えると有利でしょう。
ただし、審査時間は消費者金融に比べると若干長めで、最短でも翌営業日の回答となります。
引っ越しの初期費用が払えない際によくある質問
引っ越し初期費用を払えない場合、後払いは可能ですか?
引っ越し業者費用はカード払いや後払い対応が多いですが、敷金・礼金は契約時支払いが原則です。
不動産費用は分割払い交渉や敷金礼金ゼロ物件探しを検討しましょう。
急な引越しでお金がない場合、初期費用は分割払い可能ですか?
クレジットカード分割払いが最も一般的な方法です。
不動産会社によっては直接交渉で分割に応じてくれる場合もあります。
カードローン利用も選択肢の一つです。
一人暮らしの初期費用を抑える対策は?
敷金礼金ゼロ物件選びが最も効果的です。
中古家具家電の活用、繁忙期を避けた引っ越し、自力での運搬も大きな節約になります。
引っ越し初期費用を安く抑えるコツは?
複数不動産会社での比較と値引き交渉が基本です。
引っ越し業者も比較し、平日午前中など割引時間帯を選びましょう。
不要品はフリマアプリで売却し費用削減と現金化を同時に実現できます。
まとめ
引っ越し初期費用は家賃の4〜6倍かかる大きな出費ですが、様々な方法で負担軽減が可能です。
カードローン利用、分割払い交渉、補助金活用などの対処法を状況に合わせて選びましょう。
敷金礼金ゼロ物件選び、繁忙期回避などで初期から費用を抑える工夫も効果的です。
契約前の見積書確認や契約書精読で想定外の出費を防ぎ、計画的な資金準備を心がけましょう。
これらの知識と工夫で初期費用の負担を軽減し、新生活を快適にスタートさせてください。